ヘアー(映画)

ヘアー(映画)のレビュー・評価・感想

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ヘアー(映画)
8

ベトナム反戦を唱えるニューヨークのヒッピーたちとの夢幻的な交友関係を描いた名作『ヘアー』

『ヘアー』は1979年に公開された米国のミュージカル反戦コメディ映画です。本作は1968年に発表されたブロードウェイのミュージカル『ヘアー: ヴェトナム戦争召集兵に関する米国ヒッピーの愛のロックミュージカル』をベースにしています。召集兵は陸軍入隊センターに向かう途上でヒッピーの一団と出会い、友人となります。ヒッピーたちは彼にマリファナとLSDを教え、彼らの非日常的な関係の環境の中で徴兵忌避を提案します。
映画はミロス・フォアマン(本作によってチェザール賞にノミネートされた)によって監督され、脚本はマイケル・ウェラー(次作でもミロス・フォアマンとコラボする)が担当。出演者は、ジョン・サヴェージ、トリート・ウィリアムス、ビヴァリー・ダンジェロ、アニー・ゴールデン、ドーシー・ライト、ドン・ダカス、ビヴァリー・ダンジェロ、メルバ・ムーア、ロニー・デイソンらです。舞踏場面はトワイラ・サープの振り付けで、踊りはサープのダンサーたち。
本作は記憶に残るロックミュージカルで、脚本のウェラーは舞台のショウよりもずっとコミカルなテイストに作品を仕上げています。出演者はみな優秀で、映画は観ていて楽しい体験を醸し出します。愛すべきドラマ、爽快なスペクタクル、示唆に富む社会観察といったすべてのレベルで『ヘアー』は成功を収めています。