恐怖の岬

恐怖の岬のレビュー・評価・感想

恐怖の岬
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ネオノワール風心理スリラーの古典的な名作『恐怖の岬』

『恐怖の岬』は1962年に公開された米国のネオノアール風心理スリラー映画で、主演はグレゴリー・ペック、ロバート・ミッチャム、ポリー・バーゲンです。原作は1957年に発表されたジョン・D・マクドナルドによる小説『The Executioners』で、脚本はジェームス・R・ウェブ。監督はJ・リー・トンプソンで、映画は1962年4月12日に公開されました。作品では、犯罪者につきまとわれる弁護士とその家族に関わる物語を扱っています。『恐怖の岬』は1991年にマーチン・スコセッシによってリメイク版が製作され、ペック、ミッチャム、マーティン・バルサムが全員出演しています。
米国ジョージア州南西部で1962年、婦女暴行で8年間牢獄で過ごしたマックス・ケイディが釈放されました。ケイディは、自分が起訴されたことに関わっている法律家のサム・ボーデンを追い始めます。サムはケイディが暴行を働いているところ制止して、のちに裁判で証言をしたのです。ケイディはボーデンの家族につきまとって巧妙に脅迫をします。ケイディはボーデン家族が飼っていた犬を殺してしまいますがサムはケイディが犯人であることを証明できません。
『ニューヨークタイムズ』は本作を「脚本がタフで緊密に構成されている」と評価しており、また「スタイルがきわめて不気味」であると形容しています。『ヴァライエティ』誌は、映画を「視覚的に洗練されている」と評価する一方で、ミッチャムの演技を「脅威を感じさせる」ものとコメントしています。