ネーナ / Nena / ガブリエレ・ズザンネ・ケルナー / Gabriele Susanne Kerner

ネーナ / Nena / ガブリエレ・ズザンネ・ケルナー / Gabriele Susanne Kernerのレビュー・評価・感想

ネーナ / Nena / ガブリエレ・ズザンネ・ケルナー / Gabriele Susanne Kerner
10

ジャーマン・ロックの紅い薔薇

ネーナは旧西独(現ドイツ)出身のミュージシャンです。
1980年代前半に彼女をヴォーカルとするバンド、ネーナとしてデビューして、「ロックバルーンは99」が世界的に大ヒットして、ジャーマンロックを代表する歌手となりました。
バンドは5枚のアルバムを出して解散となり、その後、結婚、出産、離婚、活動休止などを経て、ソロ歌手として活動を続けています。
彼女の魅力は力強い歌声にあるといえるでしょう。
また、ソロになってからクリスマスアルバムや子ども向けのアルバムなどを積極的に創ってきましたが、迫力のあるロックビートに乗った曲や電子音楽的な音に載せたアルバムなどをリリースして、その多彩な世界を披露しています。そのデジタルミュージックと呼ぶべきアルバムではバンド時代のシンプルなロックよりもう少し幅の広い音楽を創造しています。
「ロックバルーンは99」は反戦歌として知られています。そのあたりは、いかにも東西冷戦の時代にヒットした曲らしいといえるでしょう。
バンド時代のヒット曲「未来へのスパークル」などは、明日に向かって勇気をもって未知の領域へ飛び込む若者を応援している歌詞が時代を超えて普遍的な魅力を放っています。