摩天楼はバラ色に

摩天楼はバラ色にのレビュー・評価・感想

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摩天楼はバラ色に
8

若い田舎者の若者が自分の知恵と才覚でメールボーイから大企業のトップまでのし上がるサクセスストーリー

若者が自分の夢を自分の置かれた環境の中で知恵と才覚でのし上がるのは見ていて気持ちがいい。
配送係メールボーイは、社内の情報を全部引き受け、内容が読めれば会社の重要情報が沢山手に入る。
株主リストや資産表、事業計画など会社の経営に関する重要なものばかりだ。
これを使い、空いた重役ポストの情報も手に入れ、重役になりすまし自分で指示を出し、自分で配送して各部署に届けるという一人芝居に成功。
架空の人物として重役ポストを手に入れ会社経営に関わってゆく。
仕事での成功はもちろん、美貌の女性重役との恋も手に入れる。
この主人公は決して自分の知恵と才覚だけの正攻法だけでのし上がっていくのではない。
自分の若さを武器にして運転手を務めた社長夫人の心を掴みベットインまでしてその寵愛を武器にパーティーで大物財界人たちに自分を紹介してもらい、人脈を広げていく。
がつがつした貪欲さと、自分の行為をディール(取引)ととらえるアメリカ人的な価値観があるからこういう物語がヒットを飛ばすのだろう。
コメディタッチがこのどろどろとした人間関係を救いのある明るいものにしている。
プロセスや手段よりも成功したものが勝ちという生き方でもあった。映画としては楽しめる。