エスパー魔美

エスパー魔美のレビュー・評価・感想

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エスパー魔美
10

エスパー魔美は面白い

自分はアニメ版のエスパー魔美から入ったのですがかなり手の込んだアニメに仕上がっていると感じました。魔美の相棒の高畑さんがかなりいいテイストでストーリーに絡んできます。初めの頃は高畑さん自身がエスパーなのではないかと思い込んでしまい色々と試しますがなかなかエスパーの力が発揮されないのでおかしいなと思ったらある時に魔美がテレキネシスを使ったことで魔美がエスパーで自分は本当はエスパーではないと知ってしまう場面が悲しかったです。平凡な人間なんだと突きつけられているような感じでちょっと自分と重なってしまいました。その後、魔美のサポート役に回る高畑さんのいじらしいことこの上ありませんでした。こういうことができるのも高畑さんの魅力になっていると思います。やっぱり魔美1人で事件を解決していくのはすごく危なっかしいのでこういう保護者がいた方がいいです。やっぱりこのエスパー魔美が面白い特徴として大体が1話完結で終わるということですね。すごくテンポが良くて見ていて飽きることはありません。こういうことができるのが藤子不二雄のすごさなのかなと改めて感じることができました。100何話かありますのでボリュームもバッチリです。

エスパー魔美
10

ヒューマニズムを描いた漫画

『エスパー魔美』は藤子不二雄Fが書いた漫画です。
作品は、主人公の魔美ちゃんが或る時、ふとしたきっかけで超能力を使えるようになり、それを使って困っている人を助けるといったことをしていくという内容です。
作品を貫くテーマは、ズバリ、ヒューマニズムだと思います。
魔美ちゃんはおっちょこちょいですが、クラスメイトの高畑くんに危険を冒す必要がないと言われても困った人がいると見捨てておけないといった正義感の持ち主です。
ですからそのために危険な目にあうこともありますが、そういう時は高畑くんが助けに来るといった展開になっています。
こういった内容を通して著者は、この世界においてはヒューマニズムが大切なのだと訴えたかったのでしょう。
他人のために何かをする、他人を救うことの大切さが繰り返し描かれています。
とかく現代社会ではエゴイズムばかりの人間が目立ちますね。
しかし著者はこういう風潮に抗って、読者である子どもたちに向かって本当に大切なことは何なのかを言いたかったのですね。
この作品を読むと、人間性や芸術の大切さ、そしてリアリズムよりも人の命が大切なのだということがダイレクトに伝わってきます。
そんな意味で、多くの方にこの作品をおススメしたいと思います。