北京の55日 / 55 Days at Peking

北京の55日 / 55 Days at Pekingのレビュー・評価・感想

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北京の55日 / 55 Days at Peking
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20世紀初頭、義和団事変下の動乱の北京を描いた人間ドラマ『北京の55日』

『北京の55日』は1963年公開のアメリカの歴史叙事映画で、中国で1899年から1901年にかけて発生した義和団事変時に北京の外国人居留区の包囲事件を題材にした作品です。
製作はアライドアーティストのサミュエル・ブロンストン、脚本はフィリップ・ヨーダンとバーナード・ゴードン。
クレジットされていない脚本協力者にはロバート・ハマー、ジュリアン・ハルヴィイ、ベン・バルツマンがいます。
ノエル・ゲルソンは1963年にサミュエル・エドワーズ名義で脚本をノベライズしました。
監督は当初はニコラス・レイでしたが、レイが病に倒れたため、ガイ・グリーンとアンドリュー・マートンが撮影の後半に携わりましたが後者の両名は作品にはクレジットされていません。
主演はチャールトン・ヘストン、エヴァ・ガードナー、デヴィッド・ニーヴン、助演はフローラ・ロブソン、ジョン・アイアランド、レオ・ゲン、ロバート・ヘルプマン、ハリー・アンドリュース、クルト・カズナー。
日本人映画監督の伊丹十三が「Ichizo Itami」とクレジットされて芝五郎大佐役で出演しています。
『北京の55日』はアライドアーティスト配給で1963年5月29日に公開されましたが、批評家による評価はいまひとつでした。
曰く、歴史的な考証が不十分であったこと、登場人物の性格の描きこみが甘かったことが災いしているそうです。
それでも、映画は監督、音楽、アクション場面、美術の面で賞賛されました。
製作費1000万ドルに対して1000万ドルの興収で、興行面でもパッとしませんでしたが、アカデミー賞2部門にノミネートされています。