レマゲン鉄橋

レマゲン鉄橋のレビュー・評価・感想

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レマゲン鉄橋
7

B級戦争アクション映画ではあるけれども、ドイツ第三帝国の末期の激戦を克明に再現した戦争映画『レマゲン鉄橋』

『レマゲン鉄橋』は1969年に公開された戦争映画で、出演はジョージ・シーガル、ベン・ギャザラ、ロバート・ボーン。監督はジョン・ギラーミンで、映画はチェコ・スロバキアで撮影されました。原作は作家ケン・ヘクラーの『レマゲン鉄橋』で、脚本を執筆したのはリチャード・イェーツとウィリアム・ロバーツです。作品はかなり脚色されていますが、実際のできごとに基づいています。
米国の第9機甲師団がレマゲンに接近して、ルーデンドルフ鉄橋を無傷で奪取した頃の物語です。実際には米軍と独軍の間で数週間に及ぶ戦闘が展開され、砲兵による激しい砲撃が交わされたわけですが、連合軍が最終的にドイツに進撃する前にライン河を挟んで橋頭堡を確保するために戦われた戦闘でのヒロイズムと犠牲がこの映画の焦点になっています。橋脚は結局再建されずに、両岸の塔が博物館と美術工房として利用されています。
米軍部隊がオーバーカッセル鉄橋の奪取に失敗する場面から映画は始まります。ハートマン中尉(ジョージ・シーガル)は歴戦の戦闘部隊指揮官ですが、打ち続く激戦に困憊しています。前任の無謀な上官が戦死したために中隊長を拝命したハートマンは、ライン河畔のレマゲンまで前進せよ、との命令を受け取ります。一方、ドイツ国防軍のパウル・クリューガー少佐(ロバート・ボーン)は、友人でもある上官のフォン・ブロック大将(ペーター・ファン・アイク)から書面の命令でレマゲン鉄橋破壊の指令を受けました。