荒野にて / Lean on Pete

荒野にて / Lean on Peteのレビュー・評価・感想

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荒野にて / Lean on Pete
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米国社会を描いています。

『さざなみ』を撮ったアンドリュー・ヘイ監督の作品で、今回は米国を舞台にしています。原作はウィリー・ブローティンの同名小説です。ウィリー・ブローティンさんはリッチモンド・フォンテーンというバンドのボーカルとギターの人です。
カリフォルニアで父親と二人で暮らす15歳のチャーリーは偶然、競走馬の仕事を手伝うことになります。しかしながら父親は不倫相手の女性の夫に刺されて入院し、チャーリーが世話をしていた馬のピートも処分されることになります。
そのため、チャーリーは馬のピートを連れて、伯母さんのすむワイオミング州に向かいます。荒野を馬と共に旅するチャーリーですが、途中で出会ったトレーラーハウスの住人は退役軍人で、イラクなどでの体験から上手く生きられないようで、いとこの女性の事も容姿を露骨にバカにしています。街で出会ったキャンピングカーのカップルは最初は何かとよくしてくれますが、チャーリーが働いてお金を稼ぐと奪おうとするのでした。
チャーリー自身も医師や警官から行政の保護下で暮らすことを勧められますが、聞き入れずに一人で行動します。
何かと緊縮財政で社会保障が削られているというイギリスに住むアンドリュー・ヘイ監督の映画ですが、公的な制度に頼ろうとしない米国人の国民性を見て、荒野のように感じたのかもしれません。