合鍵くんと幸せごはん

合鍵くんと幸せごはんのレビュー・評価・感想

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合鍵くんと幸せごはん
8

読んでいるこっちまでほんわかして、無性にお腹が空いてくる。

奇妙な共同生活を送る「渚さん」と「浩くん」。渚さんの作ったごはんを、仕事から帰ってきた浩くんと一緒に食べる。お話の流れとしては、その繰り返しです。内容としてはその一言で説明ができてしまいます。
浩くんは長距離トラックのドライバーなので、毎日帰宅するわけではありません。よって、二人で囲む食卓も毎日というわけではありません。二人の距離感と、その間に流れる優しい雰囲気が癖になります。普段の生活に疲れている人や、何か漫画を読みたい気分だけれどあんまり心をかき乱されたくない、という方に特におすすめしたい作品です。
浩くんの食べっぷりがとにかく気持ちよく、読んでいるとどんどんお腹が空いてきます。さらに、渚さんが浩くんのお腹の容量に合わせて作る料理の数々。二人が美味しそうに食べている様子は、仮にごはんを食べたばかりのときに読んだとしても空腹感をあおるでしょう。空腹時に読み始めるとつらいことになるので、何かすぐ食べられる食料を用意してから読み始めることをおすすめします。
まだ単行本の第一巻が発売したばかり、というのもおすすめポイントの一つです。読みたいけれど、単行本がたくさん出ている作品は揃えるのが大変、と尻込みしてしまう方でも、手に取りやすいと思います。最近ご飯系のお話にハマっている方、興味はあるけれどこのジャンルは読んだことがない、という方もぜひ読んでみてください。