西部戦線異状なし(映画)

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西部戦線異状なし(映画)
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第一次世界大戦に従軍したドイツ学徒兵の生と死をリリカルに描いた古典的な名作映画『西部戦線異状なし』

『西部戦線異状なし』は1930年に公開されたアメリカの反戦映画で、作家エーリヒ・マリア・レマルクが1929年に発表した同名の小説を原作にしています。監督はルイス・マイルストーン、出演はルイス・ウォルハイム、リュー・エアーズ、ジョン・レイ、アーノルド・ルーシー、ベン・アレクサンダーです。『西部戦線異状なし』は合衆国で幅広い層から賞賛をもって迎えられました。第一次世界大戦をリアルに描いた点を評価されて、この作品はアメリカンフィルムインスティチュートが1998年から始まった「アメリカ映画100年シリーズ」の選考リストに掲載されました。その10年後にクリエイティブ業界の1500名を対象に調査を行なった結果、『西部戦線異状なし』は米国の歴代映画の中でベストセブン内にランクインしました。1990年にはアメリカ国立フィルム登録簿に選定されて保存されることが決定されました。また、アカデミー賞では最優秀製作賞と最優秀監督賞を受賞しています。
カントレック教授は、陸軍に従軍することと「祖国を救う」ことの持つ栄光について語りました。少年から一人の男へと成長していく狭間にある、ポール・バウマー とそのクラスメイトたちは新編成の第2中隊として陸軍に入隊することになります。彼らが抱いていたはかない幻想はヒンメルストス軍曹による短期間ではあるけれども厳格な訓練によって破れました。軍曹は侮辱的な言葉を口にします。「お前らは兵士になるのだ!それだけだ!」