スターリングラード

スターリングラードのレビュー・評価・感想

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スターリングラード
8

要衝スターリングラードでの独ソ両軍の狙撃兵同士の対決を劇的に描いた『スターリングラード』

『スターリングラード』は2001年公開の戦争映画で、監督・共同脚本・製作はジャン-ジャック・アノーです。
原作はウィリアム・クレイグが1973年に発表したノンフィクション作品『Enemy at the Gates: The Battle for Stalingrad』で、これをジャック・アノーとアラン・ゴダールが脚本化しました。
原作は1942-43年の冬にスターリングラードの戦闘で生起したできごとを叙述しています。
映画の主人公は実在の狙撃手でありソ連邦英雄であるヴァシリ・ザイツェフを虚構化したロシア軍狙撃兵。
映画では、その狙撃兵と独国防軍狙撃兵学校の校長であるエルヴィン・ケーニッヒ少佐が対決します。
主演はザイツェフ役にジュード・ロウ、その他、ターニャ・チェルノワ役にレイチェル・ワイズ、ケーニッヒ役にエド・ハリスが配されています。
少年の頃のヴァシリ・ザイツェフはウラル山脈で祖父から猟銃で狙撃する方法を伝授されました。
時は独軍によるソ連侵攻の1年後の1942年、ザイツェフは赤軍の兵士となり、スターリングラードの前線に立っています。
ソ連軍政治委員の無謀な指揮のために小銃も持たずに自殺的な突撃を強いられたのですが、ザイツェフはなんとか殺戮を生き延びることができました。

スターリングラード
7

第二次大戦下、独ソ間の戦局の転換点となったスターリングラードの攻防戦を下級兵士の視点から描いた戦争映画の傑作『スターリングラード』

『スターリングラード』は1993年公開のドイツの反戦映画で、監督はヨゼフ・ヴィルスマイヤーです。映画では、第二次世界大戦中にロシアの送られたドイツ陸軍の小隊の兵士たちを追いながら、スターリングラードの戦闘に巻き込まれていく様が描かれています。この映画は「スターリングラードの戦い」を描いた2作めのドイツ映画で、ちなみに先行する作品は1959年の『Hunde, wollt ihr ewig leben』です。
1942年8月、ドイツ兵たちは北アフリカでの戦いの後でイタリアのチェルボで休息の日々を楽しんでいました。そのイタリアの地で、少尉のマンフレッド・“ロロ”・ロールダーとフリッツ・ライザー伍長はハンス・フォン・ヴィツラント少尉に引き合わされます。少尉は彼らの新しい小隊長です。彼らの所属部隊は東部戦線に配置転換されて、スターリングラードの戦闘に参加すると思われていました。スターリングラードでは、ヴィツラントの小隊はヘルマン・ムスク大尉の指揮する中隊に編入されます。ムスクは工場への突撃を敢行し著しい損害を被り、ヴィツラントの小隊は老朽化したビルで包囲されてしまいました。ヴィツラントは小隊と別れてしまいますが、原隊復帰後にヴィツラントと指揮下の小隊を待ち受けていたのは懲罰大隊への転属でした。