ゼロ・ダーク・サーティ

ゼロ・ダーク・サーティのレビュー・評価・感想

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ゼロ・ダーク・サーティ
7

国際テロリスト、ビン・ラディン暗殺の特殊任務に光を当てた燻し銀のような一作『ゼロダークシティ』

『ゼロダークサーティ』は2012年に先行公開された米国のスリラー映画で、監督はキャスリン・ビゲロウ、脚本はマーク・ボール。映画は911同時多発テロ以降、ほぼ10年にわたって国際的に展開されたテロリストネットワーク・アルカイダの首謀オサマ・ビン・ラディンの追跡を扱っています。ビン・ラディン追跡の成果として隠れ家がパキンスタンに所在することが判明し、急襲した米軍特殊部隊がビン・ラディンを2011年5月2日に殺害することになります。ジェシカ・シャスティンは架空のCIA情報分析官マヤとして出演し、共演者はジェイソン・クラーク、ヨエル・エドガートン、レダ・カテブ、マーク・ストロング等。製作はボール、ビゲロウ、メーガン・エリソンで、加えてエリソンのアナプルマ・ピクチャーズが製作費を工面しました。2012年12月10日にロサンゼルスで先行公開された後で、2013年12月10日から全米公開となりました。『ザロダークサーティ』は高い評価を獲得し、2012年の映画トップテンリストに加えた批評家が95名もいました。映画で描かれた拡張尋問技法は論争を引き起こしています。ある批評家たちは、信頼性があり、有益でしかも精度の高い情報を入手する手段として尋問が行われるのは拷問を肯定する立場であると、この作品を批判しました。CIA長官代理であるマイケル・モレルは、ビン・ラディン発見に寄与した重要な要因が拷問であることを示唆する点に異をを唱えました。別な批評家たちは、本作品が尋問の実際的な方法としての拷問を敵視するものとして、この作品を受け入れませんでした。