ブラック・サンデー

ブラック・サンデーのレビュー・評価・感想

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ブラック・サンデー
8

パレスチナの急進テロリスト「黒い九月」の陰謀劇をスリリングに描く政治アクション『ブラックサンデー』

『ブラックサンデー』は1977年の米国のスリラー映画で、監督はジョン・フランケンハイマー、1975年に発表された同名の小説を原作にしています(原作者はトマス・ハリス)。映画の製作はロバート・エバンス、出演はロバート・ショウ、ブルース・ダーン、マーシェ・ケラーです。エドガー・アラン・ポー賞の最優秀映画にノミネートされたこともあります(1978年)。脚本は、アーネスト・レーマン、ケネス・ロス、イヴァン・モファットの共同執筆。ロスは以前に類似したプロットの『ジャッカルの日』の脚本も執筆していました。この映画の着想源は、1972年の夏のオリンピックでイスラエル選手団に対して行われたミュンヘン・テロ。アラブ系のゲリラ組織「黒い九月」が実行したとされています。
マイケル・ランダーは、ケーブルテレビによる全米フットボールリーグの試合の中継のために飛ばす飛行船「グッドイヤーブリンプ」の操縦士です。マイケルにはベトナム戦争で捕虜として拷問を受け、帰還時に軍法会議にかけられ、さらには結婚に失敗した経験もありました。彼は毎週末に「ブリンプ」から眺められる陽気で無心なアメリカ市民をできるだけ多く道連れにして自殺したいと願っています。ランダーはパレスチナのテロ集団「黒い九月」の工作員であるダリア・イァドと恋に落ちて…