サイドカーに犬

サイドカーに犬のレビュー・評価・感想

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サイドカーに犬
8

竹内結子さんが魅力的

結局、ヨーコが誰なのかは最後まで分からずじまいでした。両親は離婚したし、愛人ならそのまま新しい母になりそうなものだけど、そういうわけでもなく、どこに行ったのかも分からないという謎の人物です。彼女は父が好きだったんでしょうし、まあ、愛人だったんでしょうが、父は彼女のことも本気ではなかったのでしょうか。そこのとこがよく分かりませんでした。でも、彼女がすごく魅力的でした。明るく、男勝りで、いろいろ新しいことを子供達に教えてて、10歳くらいのときにそんな大人に出会えば、そりゃあ好きになるだろうなと思います。母親が出て行っちゃうなんて、普通に考えれば最悪の夏休みになるはずです。なのに、その夏休みのことを大人になってまで思い出すなんて、薫がどれだけヨーコに憧れていたかが分かります。大人になって、ヨーコに再会するってのもいい話だったけど、本作の終わり方も余韻があって良かったです。このヨーコを演じているのが、竹内結子さんです。竹内さんってもっと大人しいというか、女性らしい役が多いのかと思いきや、こんな溌剌とした素敵な役もしていたのですね。すごく惹きつけられるものがありました。10歳の薫を演じた子もとてもうまかったです。この映画の竹内結子さんに会いたくて、何度も見てしまう作品です。