ビューティフル・ダイ

ビューティフル・ダイのレビュー・評価・感想

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ビューティフル・ダイ
8

殺人鬼だけど普通の人。

なかなかおもしろい話でした。特に、殺人鬼の元カノと言っても、良識から通報するサラと、そのサラを恨んでいない殺人鬼というのがいいです。殺人鬼といえば、もう普通の人間のところが残ってない描写が多いと思うのですが、そうではなかったところが新鮮です。たしかにギャレットはひとりの男として、サラを愛してたのだなと思うとなかなか感慨深いです。それと殺人は別物なのでしょうか。それだともうほんと更生の可能性はないような気もして怖いです。それに自分がしたことからして、刑務所当然というのも、案外殺人鬼っぽい考え方だと思います。彼が脱獄したとき、それはどうしてなんだろうと思ったけど、なるほどこういう理由だったんだなってなりました。また、いろいろ錯綜して進む映画でそれもおもしろかったし、すごい殺人鬼にはファンもついちゃうってのがありそうでよかったです。最初に2人の愛は本物だみたいなことを書きましたが、それにしては女の方は結構簡単に逃げちゃってて、それがちょっとアレでしたが、そんなもんなのかなとも思います。グロい表現もありますが、そこまでじゃないし、おもしろい映画でした。殺人鬼なのに、ギャレットのことがちょっとかわいそうに思えて、その意味でも新鮮な話だったと思います。