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真実を知った時の演技がすばらしい。
主演のジム・キャリーさんがいつものふざけた感じじゃなくて、抑えた演技をしていてとてもよかったです。記憶を亡くし行方不明になっていた兵士に間違われて、街の人に英雄扱いされるという男の話なのですが、戦争の切なさを感じられてとてもいい内容でした。ピーターは街の人たちを騙したことになっちゃったんだけど、記憶を失っていてみんなを騙す気なんてなかったってところがすごく切ないです。ピーターはピーターでルークであろうとしたんだと思います。自分がルークじゃないと気が付いた時のピーターの表情がすごく印象的でした。彼もできればルークでありたかったのでしょう。自分が誰だか思い出して、そしてルークならしなかったであろう仲間を売るということをしなければならなかったピーター。そのときのピーターの葛藤がとてもよかったです。というようにすごく感動する話なのですが、勘違いコメディとしての側面もちゃんとあって、ピーターがルークと間違われているとき、ピアノを弾けって強要されるろところがあるんですけど、ピーターはルークじゃないから無理なんじゃないかなと思いきや…のシーンとかおもしろかったです。
ジムは喜劇役者として有名になったけど、こういう人情ものも全然いける、てかこっちのほうがいいのではって思えるくらい迫真の演技でした。ちょっと地味かもしれませんがすごくおもしろくて、いい映画なので、おすすめです。