ドロステのはてで僕ら

ドロステのはてで僕らのレビュー・評価・感想

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ドロステのはてで僕ら
9

全編ワンカットのよう。

2分後の未来がわかるようになって、それでどんどん未来がわかるようになるみたいな話です。そんなことが本当に起きたらすごいなと思うし、2分くらいのタイムラグならパソコンならありそうだから、なんかリアリティのあるSFでした。テレビ電話みたいなのとか、昔ならそれだけでSFだったのに今は普通のことだなんて驚きです。こんな壮大な話なのに、話はカフェのことだけで、全編ワンカットで撮ってるなんて、その発想がすごいです。実際はワンカットではないそうですが、ワンカットのように見えました。なんだか、視聴者も同じ時を生きてる感じがして、不思議感が増します。中の人の動きとか表情とかもほんとリアルタイムで動いているように見えました。それにちょっとズレてる時間軸っていう設定に合わせた演技をしないといけないわけだし、役者さんの苦労を思うとより映画が面白く感じます。そういうこともあって、とても舞台ぽい話で、舞台好きには楽しめる作りなのではないでしょうか。話としては、こんなヤクザいるかなとかいろいろあるし、とある人たちが消えてしまう展開はいいのだろうかと思わなくはないです。いやいや、彼らは仕事で来ていて、それにしていることもSFの常識ぽかったので、消さなくてもってなりました。でも、面白い発想を映画にしていて、見てよかったなと思います。