マイ・ブラザー (2009年の映画)

マイ・ブラザー (2009年の映画)のレビュー・評価・感想

マイ・ブラザー (2009年の映画)
8

怖いけど、見てほしい。

あんなにやさしかった、あこがれだった兄が変わっちゃうというのがすごく悲しかったです。それは戦争のせいで、そしてそうなるのも無理はないと思いました。彼が抱えたストレスはどれほどのものだったのだろうと思います。今、平和な国にいる私には計り知れません。英雄と言われようと何だろうとそんなのは関係ないよなと思いました。そして、そうなってもそれで困るのは本人と家族だっていう…、ひどい話です。家族がそんな夫、父に前と同じように接するというのも難しい話で、そりゃあつらいし、特に子供たちは怖かったと思います。泣くのを我慢している表情がとても痛々しかったです。やさしいおじさんになつくのも無理はないです。そこでまた、誤解が生じ…みたいな不条理だってことが多い映画でした。主演のジェイク・ギレンホールとトビー・マグワイアは似てると昔から言われていたので、兄弟役が違和感なかったです。ジェイクはすごくやさしいし、兄のことで心痛めてる演技がよかったし、トビーはPTSDの前と後で別人に見えました。ナタリーも不幸せ感がすごく出ていてよかったです。すごく切ないし、ちょっと怖いのは怖いのですが、戦争の恐ろしさもわかるし、いい話なのでぜひ見てほしいです。