監察医 朝顔

監察医 朝顔のレビュー・評価・感想

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監察医 朝顔
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震災について

ドラマ化もされた監察医の話です。ドラマ版だと、朝顔の母は、3.11の大震災で行方不明にという設定でしたが、漫画の方は、神戸の地震で亡くなったという設定です。時々、震災の話も入ってきて、生き残った私たちにはしなきゃいけないことがあるということがよくわかります。朝顔先生が解剖する遺体には、いろんな事情で亡くなった人がいて、その全てが事件というわけではありません。亡くなった死因が話の主軸のときもあるし、そうでないときもあります。人が亡くなるのは大きな出来事ですし、そのことで周りにいろんな影響があります。子どもが亡くなった両親が、他の子の虐待のことを気にかけたり、とある家に住んでいた老夫婦の話があったり、いろいろです。事件の話だけではないので、なかなか読み応えがあります。また、朝顔先生の恋愛については、なかなかショッキングな出来事もあり、とても切ないです。原作漫画は結構長いので、検視官の警察が変わったりします。最初の朝顔先生に憧れていた優しそうな検視官も素敵でしたが、その後の、ふざけた感じの検視官も面白くて好きです。頭もいいのですが、自己顕示欲が強くてあくの強い男でした。また、朝顔先生の師匠の先生も、個性的な顔をしていて、かっこよくて好きです。レギュラー陣のキャラクターも魅力的な作品でした。