最高の人生のはじめ方 / The Magic of Belle Isle

最高の人生のはじめ方 / The Magic of Belle Isleのレビュー・評価・感想

最高の人生のはじめ方 / The Magic of Belle Isle
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見た後に心が温かくなるストーリー

モーガン・フリーマン演じる元作家が夏の休暇で訪れた、そこに暮らす人たちとのお話です。ものすごい盛り上がりがあるわけではないのですが、ごく小さなコミュニティの中で人と人との触れ合いと登場人物の心の動きを丁寧に描いています。町の風景もキレイで、こんな場所にいたらみんな穏やかになるんだろうなとうらやましく感じます。作中に登場するベートーベンの曲もとてもステキで映画にマッチングして盛り上げています。
モーガンフリーマンの台詞がいちいち美しくて詩的で、その世界観に入り込んでしまいます。そんな風にきれいな言葉で口説かれたら、誰でも恋に落ちちゃうよなと思いながら見ていました。月明かりの下でワルツ、だなんて、ロマンティック!
また3姉妹が登場するのですが、その子たちがみんな素直でいい子!思春期の長女も母親が昔記した日記を見つけて読み、自分と同じ経験をしていると知って、突っぱねていた母親に自分から距離を縮めに行きます。その時の母親も、ごく自然に接していて、いいなあと思いました。次女は3人の中で一番奔放で、知的な子ですが、感受性が豊かで個性的です。お隣に越してきた主人公に小説の作り方を習うのですが、もし自分がそうなら夢みたいな話ですよね。3女がきっかけで、主人公と3姉妹の母親はひかれあうのですが、それぞれにちゃんとキャストの役割があって、見ていてわかりやすいし、とても心が温かくなるお話でした。