蜜のあわれ

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蜜のあわれ
6

金魚に見えた。

なんか、よくわからない話でした。赤い服を着た少女と老作家の交流で、少女は金魚でという、流行りの擬人化もののような作品です。でも、原作はすごい昔の小説で、昔から擬人化ってあったんだと思いました。
いやあ、なんかすごいですね。やはり、何かを見るとき、これが女の子だったらとか、若い男じゃなくても考えるんですね。それは作家だからの想像力の強さの表れかもしれませんし、エロパワーかもしれません。よくわからないけど、すごいです。
小説ではどんな感じかわかりませんが、映画だと会話が主になってしまうので、そこは残念でした。もう少し、なんかシュールな演出とかは出来なかったのでしょうか。キャストはすごくよくて、二階堂ふみさんはきちんと金魚に見えました。彼女は金魚の動きを研究したそうです。一体、何をどう研究したのか、知りたい気もします。
ちょっとダンスがしつこい感じもしたのですが、よかったです。それに老作家は大杉漣さんですから。そりゃあ、いいですよ。何かしているわけではなくても色気のある人です。彼が交尾交尾と口にしているのは、いやらしいものがありました。物語にするには難しい類の話だと思うのに、おもしろく作られてて、すごいなと感じる映画でした。