ビッグ・アイズ / Big Eyes

ビッグ・アイズ / Big Eyesのレビュー・評価・感想

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ビッグ・アイズ / Big Eyes
8

女性の地位が低かったんだなと辛い気持ちになった。

この映画で扱われている絵は見たことがあったので、その絵にこんなドラマがあったなんてびっくりです。今でも、女性に対する差別というか、男より下に見るみたいなことはあると思いますが、当時はここまでひどかったのかとびっくりです。
ウォルターも、困っている女性をほっとけなかったり、チャラいけど気のいいところはある男なんだろうけど、人と自分のものの区別があいまいな人で、家族だし、俺のものといってもいいだろう的なところがあったと思います。その時点で、彼は絵描きではないというか、絵描きがどんな思いで絵を描き上げているかとはわかってなかったんだろうなって感じです。
そんな彼に絵の権利を奪われながらも、絵をかくのをやめたり、自分が作者だと言えなかったりしたマーガレットには、最初、なんで言わないのとも思いましたが、そういうことを言える時代ではなかったのだと思います。描いても自分の思い通りの売り方もできないし、作者とも名乗れないのに、絵を描かなきゃいけなかっただなんて、どれだけ辛かったろうと悲しくなりました。最終的に、マーガレットさんの絵だと認められてよかったです。まあ、ウォルターに絵は描けませんから、そりゃあバレることでしたけど、自分のしたことに誇りをもって、声を出すことの大切さを知りました。この映画で、マーガレットさんの絵をたくさん見ましたが、どの絵も目が力強くすごく素敵な作品でした。これは売れるなと思いました。