ジョーカー(漫画)

ジョーカー(漫画)のレビュー・評価・感想

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ジョーカー(漫画)
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いつか、彼らに会えたら…と思うと、未来が楽しみになる?

近未来、社会的に多大な影響がある犯罪や類似犯罪の発生防止のため、特捜司法官制度が導入された。
特捜司法官は犯罪の調査・判決・処刑を行って、犯罪が拡散したり報道されることを防ぐ。犯罪そのものを無かった事にする。そのために潜入捜査や司法判断に必要なあらゆる知識を記憶し、判断する高度な頭脳と肉体を持つ合成人間である。
若き日本州警警部補の六道リィンは、捜査中に長い黒髪の謎の人物に助けられ、「この事件は特捜司法官管轄になりましたので、以後手を引くように」と言われた。以後、リィンがその人物に関わった事件は、事故として処理される事が出てくる。
「JOKER」というコードネーム以外は分からない、それこそ会うたびにに容姿も性別も変わるとらえどころのない特捜司法官に、公私ともに関心が高くなっていく。ジョーカーに関わるほど、周囲からは「六道の関わる事件は迷宮入りが多いのではないか」と警戒もされる。
「ジョーカーは女なのか、男なのか」「合成人間と人間の間で恋愛や友情は成り立つのか」「特捜司法官である事を彼らはどう思っているのか」「特捜司法官制度は必要な制度なのか」六道リィンはジョーカーに対する気持ちが恋だと確信する都度に疑問を深めていく。
そして、リィンとジョーカーは長く追い続けた麻薬組織「赤のキャラバン」を追い詰めるところで、それらの疑問に相対するのだった。