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お二人について深く考えた。
精神科の山本医師の引退、その後の妻との暮らしを描いたドキュメンタリー映画です。山本医師はただ、ただ患者の話を聞いていて、それが精神の安定に一番大事なんだなと思いました。もちろん、医師ですから他のこともしているのでしょうが、それでもやはり一番は話を聞くことなんだというのがわかり、とても新鮮でした。たしかに私は人の話を聞くのが苦手だし、これこそプロフェッショナルなのかもしれません。
山本医師の引退についての話の後は、妻との暮らしなのですが、妻が認知症を患っていてというものです。彼女の昔の映像も挟まれるものですから、とても切なかったです。病がなくても歳も歳ですし、人は誰でも歳を取るのですが、その現実を突きつけられた気分です。二人が、平和に、少なくともそのように見えるくらいの生活をできているのか、彼が今までいろんな患者を見てきたことの功績なのか、妻との生活を続けてきた結果なのか、わかりませんが、お二人が今、幸せなのかなと深く考えさせられ、涙が出てきました。そういうところを、勝手に解釈して作ってるわけじゃなく、ただ、事実を見せるっていう作りが素敵でした。きっと二人にしかわからないところがあるでしょうし、答えはわからないままでしょうら、それでも、このお二人は素晴らしい人たちだと感じさせてくれる映画でした。