朧村正 / Muramasa: The Demon Blade

朧村正 / Muramasa: The Demon Bladeのレビュー・評価・感想

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朧村正 / Muramasa: The Demon Blade
9

頼れるものは妖刀だけ

妖刀を握りしめ、魑魅魍魎を切って切って切り捨てて日本縦断をしたい。そんなあなたにぴったりの一作です。
独特のイラストからピンと来る方も多いでしょう。ヴァニラウェアが手がけた作品の一つでもあります。
方や刀も握ったことの無いお姫様、方やクナイしか握ったことの無いはぐれ忍び。プレイヤーはそんな二人を操作して、魑魅魍魎を次々に切り捨てながら日本を東と西から渡っていくことになります。
何の接点もない二人の物語が交錯したと思えばまた離れていく。別の話のハズなのに、どうしてか奇妙なつながりがある。二人の物語の結末はそれぞれ複数用意されていますが、どの結末も見応えがあり、どの結末も相応に納得のいくものでもあります。
「正解」や「不正解」のない彼らの物語をぜひ味わってみてください。
システムとしてはシンプルで、三本の刀を持ち替えながら相手を切り捨てていくというものですが、持ち替え時ダメージを効率よく当てる駆け引き、相手の攻撃をはじき返し、はたまた回避からの反撃など、物語の最後にはまるでプレイヤーが大剣豪になったかのような気持ちになれる、シンプルながら奥深い戦闘システムも必見です。
そして何よりも道中の食べ物の描写を楽しみながら、戦国時代の日本を駆け抜けて、二人の物語を味わってみてください。
2013年にリメイクされた作品では、DLエピソードではありますが、またまったく別の主人公として、全く別の物語を楽しむこともできますよ。