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正統派RPGソフト感想
2005年にプレイステーション2用ソフトとして発売されたRPGソフトで、第一次世界大戦後の現実世界を舞台としたPRG「シャドウ・ハーツ」シリーズの3作目にあたり、前作「Ⅱ」の直接の続編となっていて、「Ⅱ」で悪意のエネルギー「マリス」が解き放たれた世界で数奇な運命に巻き込まれた主人公ジョニーがアメリカ合衆国や中南米を舞台に冒険を繰り広げるものという流れになっています。
本作ではタイトル通り、部隊が前2作から一新されていて、中でも特に目立った変更点が主人公の交代となりました。
これに関してはシリーズものの宿命として賛否両論点となりましたが、ファン的には前作の主人公ウルに思い入れがある反面、休ませてほしかったという意見もあり、またジョニーの物語としても一人の少年の成長ものとしては王道の出来といえました。
戦闘システムや難易度に関してもⅡから比較的改善が図られている事が全体的に感じられ、旧作のキャラクターも存在するファンサービスも徹底している印象がありました。
一方でシナリオ面に関しては本作でパーティを組むのは7人ですが、中には数人くらい仲間になる経緯が弱い印象があったり、また会話シーンで空気なのが目立ったり、本作の敵キャラ・キラーは同情の余地のない殺人鬼の筈がラストダンジョンで突然純愛が描かれてそこまで悪人ではないみたいな描写があったりと、粗が目立ったのが気になりました。
とはいえ、パーティキャラでギャグをこなすものも多かったのでその辺りのギャグシーンは素直に楽しめました(笑)。
本作の売れ行きが今一つだったようでシャドウハーツシリーズが本作で事実上打ち止めになったのはやや残念な結果になってしまいました。