いとしのタンバリン

いとしのタンバリンのレビュー・評価・感想

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いとしのタンバリン
7

知らなかった職業

病院内のメディカルソーシャルワーカー(MSW)である丹波さんが主役の漫画です。
メディカルソーシャルワーカーという仕事をこの漫画で知りました。
たしかに病気になると体のこともそうですが、治療費のこととか今後の仕事のこととかいろんな心配事があるから、そういう話を聞いてくれる人がいるのはいいなあと思いました。
たしかに医療費が払えなければ福祉サービスとかあるのですが、そんなこと知らない人が多いし、1人では申請にいけない人もいるものなあと思いました。
いろんな人がいましたが、どの人もいろんなことを抱えていて大変だなと思いました。
丹波さんは優しくて、見た目は怖いけど、どことなく愛嬌があって話しかけやすい感じでした。
みんなに頼られるのもわかると思いました。
昔は医師だったのに、みんなのお話を聞くこっちの職種についたというのも素敵です。
彼の過去とかも、もっと知りたかったなって気もします。
患者さんで印象深いのは、自主退院を繰り返すおじいさんです。
彼が逃げ出すのもわけがあるというか、今だけを見ると困ったじいさんだけど、話を聞くといろいろ大変だったんだなとわかりました。
彼を信じて裏切られちゃったMSWの方は気の毒ですが、ここでじいさんが立ち直るという話にしなかったところがリアルで良かったと思います。
そこまで甘くない展開がおもしろいです。