属性盛り盛りのヒーローVSヴィラン!
今作はバットマンの敵役にあのアーノルド・シュワルツェネッガーが冷凍人間のMrフリーズ、そして植物を愛し手足の様に操るポイズン・アイビーをユマ・サーマンがそれぞれ演じ、ジョージ・クルーニー演じるバットマンとロビンのコンビに襲い掛かります。原作のコミックスではMrフリーズは冷凍保存実験の失敗の影響で氷点下の環境でないと生存出来ない体質に変化してしまった科学者で、防護用の「冷凍服」を着ても比較的スマートな体形なのですが、それをシュワちゃんが演じるとなった時にかなりの批判がありました。実際劇中で着用する「冷凍服」は完全に重装甲な鎧状態でそのまま肉弾戦で太刀打ちできそうな程。そのせいかどうかは分かりませんが、バットマンとロビンの衣装デザインまでも、筋肉を強調したような非常にフェティッシュな物に変更されています。逆にポイズン・アイビーの衣装はレオタードに植物の要素を合わせたとてもシンプルな物で、これは彼女自身が戦うのではなく異常に育った植物をメインに使う為。またボディーガードとして原作ではバットマンに重傷を負わせたベインというマッチョマンを従えている、言わば女王的気質を持つ悪役となっています。ストーリーの中盤、アイビーの能力である「相手を意のままにしてしまうフェロモン」を使ったキスにロビンが操られ、バットマンと仲たがいをするシーンは二人の関係性を深読みするファンにはヤキモキさせる展開となっています。また、途中新型スーツに着替える際、身体の部分部分をアップに映すのですが、何故か付いている乳首、突き出すお尻…と一体何を思って見せているのかと混乱しそうなのも一部のファンにはたまらないのではないでしょうか。ストーリーの進行は基本的にご都合主義で捻りもなく、肩の力を抜いて見られるのではないかと思います。