息子(映画)

息子(映画)のレビュー・評価・感想

息子(映画)
7

三國連太郎さん、渋い

東京で仕事も続かず、プラプラしていたら息子が恋をして、仕事も続くようになってという話です。
父は三國連太郎さんでとても渋いです。もう年で、体もヨタヨタしているところはあるけど、それでもなんかかっこいいです。
息子は永瀬正敏さんで、フリーターの役がよく似合ってました。
ちょっとたよりないかんじだけど、優しそうで、家族もあいつは大丈夫かなと心配している感じでした。
永瀬さんが恋をする耳の聞こえない女性は和久井映見さんです。
いつもニコニコしていて可愛らしいです。
永瀬さんが、和久井さんが耳が聞こえないことを知らされて、それがどうしたってんだっていうところがすごくよかったです。
ほんと、それがどうしたってことだよねと思ったし、そのことで怒れる永瀬くんはすごく純粋な人だなと思いました。
二人の馴れ初めは描かれていないのですが、どんなことがあって恋人になったのか知りたいなと思いました。
親父さんも、和久井さんのことをほんと喜んでいて、いい親子だなと思いました。
エンディングは、親父さんが田舎に戻って、家に一人になるところで終わります。
特に何かがあるわけではなく終わっていて、余韻がすごいです。
山田洋次監督の作品ってこういう終わり方が多くて、好きです。
でも、ちょっと怖いというか、えっ、親父さん死ぬの?と勝手に思ってしまいました。
どんでん返し系、後味悪い系映画を見過ぎた弊害だと思います。