男はつらいよ お帰り 寅さん

男はつらいよ お帰り 寅さんのレビュー・評価・感想

New Review
男はつらいよ お帰り 寅さん
9

回想シーンが懐かしい。

寅さんを振り返る作品でした。
いろいろな回想シーンが出てくるので、そのたびに「ああ、これはあの作品のシーンだな」とか思い出して懐かしかったです。
こうして名場面を見ていくと、ほんと寅さんはいいこと言うなあと思います。
「俺は馬鹿だからよお」とか寅さんは言うけど、口上はスラスラだし、考えも的を射ていることも多くて、ある意味頭のいい人だったと思います。
満男が寅さんを思い出して会いたいと思うのもうなずけるなあと思って見てました。
今回の主役は満男で、泉ちゃんと再会する話でした。この2人は、ほんとややこしいなと思いました。
というか、結婚しているのかなと思っていたのに、別れちゃってたんですね。
初恋は実らないとかよく言いますが、まさにだなと思いました。
でも、なんとなく、そうなるのもわかります。
それでも今でも好きというのもロマンティックでいいなとも思いますが、それぞれの妻、夫にしてみれば迷惑な話だなとも思いました。
こういう一筋縄ではいかない恋愛話も、「男はつらいよ」の魅力ですよね。
寅さんもリリーさんとか、他のマドンナとか両思いっぽいときもありましたが、結局結婚はできなかったし、男女はなかなか難しいってことですね。
最後には寅さんが出てきてくれるかなと思っていましたが、それはかないませんでした。
ちょっと寂しい気もするけど、この話はあの終わり方で良かったと思います。

男はつらいよ お帰り 寅さん
8

もうほんとにラスト

昔の映像が挟まれるスタイルで新作のところは少なかったりもするのですが、寅さんだから見れちゃうというか、
ああ、こんな騒動もあった、ああ、そうだ、寅さん、こんないいことも言ってたなあとかとても懐かしく見ることができました。
メロン騒動も好きな騒動でした。あれは寅さんが悪い訳じゃない気がします。
いろんな人と恋をして、でも、今一歩が踏み出せない寅さんが見ていてもどかしいような、
それが寅さんだから、このままでいて欲しいような、そんな感覚でした。
満男が大きくなり、まさか、小説家になっているとはびっくりですが、おもしろい人たちに囲まれて大きくなったし、なくはない話かなと思います。
それに、初恋の人とは結局結婚しないというのもあるあるなので、泉ちゃんとはひっついてなくてよかったです。
実はまだいずみちゃんが好きというのも亡き奥さんにひどい話だけど、そういうことってあることだから仕方ないのかなとも思いました。
寅さんが最後、帰ってきてくれたら、すごく嬉しいけど、それは無理だし、すごくいい結末だったと思います。
きっと満男は寅さんに会いたいなあと思ってあの話を書いたのだろうし、それはさくらちゃん、博の願いでもあるんだと思います。
いい話でしたが、本当に寅さんがおわっちゃって、とても悲しいです。