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史上最悪の映画?「死霊の盆踊り」について
皆さん、つまらない映画を見るとどういう気持ちになりますか?イラつく、ガッカリするなど反応は人それぞれだと思います。しかし、世の中には、つまらな過ぎて逆に称賛される映画があります。それが、今回レビューする「死霊の盆踊り」です。「死霊の盆踊り」は、1965年にA.C.スティーブン監督によって作られた映画です。なお脚本は、アメリカで最低と言われた映画監督である、エド・ウッドが担当しています。
ではこの作品、一体どこがつまらないのでしょうか。それは、ストーリーらしいストーリーがない事です。カップルが謎のエロい踊りを強制的に見させられる。これが、死霊の盆踊りという映画の全てです。そこには、メッセージ性や芸術性などありません。ただ、エロい踊りをする哀れなカップルを92分間見なくてはならない映画です。では、こんな訳の分からない映画が何故称賛されているのでしょうか。実は、先ほど紹介したエド・ウッドは、アメリカではつまらない映画監督として、一部でカルト的な人気を誇っているのです。シザーハンズで知られるティム・バートン監督によってエド・ウッド監督の生涯が映画化された事もあるほど、一部で熱狂的な支持を集めています。また、日本でも1987年に東京ファンタスティック映画祭に出品される予定が、土壇場で不合格になった事から「公式不合格作品」としてネタにされ、話題になりました。こうして、この作品は伝説のクソ映画としての称号を欲しいがままにしました。もし、皆さんが何かしらの理由でつまらない映画を見なくてはならない場面に遭遇したなら、「死霊の盆踊り」を候補に加えてみてはいかがでしょう。もっとも、そんな場面、遭遇しない方がいいのですが。