存在のない子供たち

存在のない子供たち

『存在のない子供たち』(原題:کفرناحوم、英題:Capernaum)とは、2018年に公開されたレバノンのドラマ映画。ナディーン・ラバキーが監督を務め、レバノンの首都ベイルートのスラム街で生きる子供たちの過酷な現実を描いた。第71回カンヌ国際映画祭で審査員賞を獲得したほか、第91回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど国際的に高い評価を受けた。
物語は、シリア難民の両親を持つ12歳の少年ゼイン・アル・ハッジが「自分を生んだ罪」で実の両親を裁判で訴えるという異例の事態から回想形式で始まる。貧困の中で学校にも通えず路上で働くゼインは、幼い妹が家主へと嫁がされたことに絶望して家出する。途中で出会ったエチオピア難民の女性ラヒル・シファラやその幼い息子ヨナス: ボルワティフ・トレジャー・バンコレと出会い、互いに助け合いながら必死に生きようとするが、不法就労によるラヒルの拘束や妹の悲劇的な死に直面し、激高したゼインは事件を起こしてしまう。実際にシリア難民であった子役のゼイン・アル・ラフィーアをはじめ、登場人物の多くに素人を起用したリアルな演技やドキュメンタリーのような臨場感が絶賛された。
本作は制作費400万ドルに対し、全世界で6500万ドル以上の興行収入を記録し、アラブ映画および中東映画として史上最高のヒット作となった。特に中国市場では5400万ドルを超える大ヒットを記録した。貧困、人身売買、無戸籍、児童婚といった深刻な社会的課題に切り込みつつ、絶望の中に生きる子供たちの力強い生命力を描き出した人情劇・社会派ドラマの傑作として知られている。

存在のない子供たちのレビュー・評価・感想

存在のない子供たち
8

ひどい話

ひどい話だと思いました。児童婚って、その話だけでひどいし、ゼインが家を出たのも両親を訴えたいと思ったのもわかるというか、こういう子供たちが世界にはたくさんいるなんて、ひどい話だなと思います。ゼインが家を出て、女の人と一緒に暮らせるようになって、なんとなく家族っぽく生きられるのかなと思っていたら、女の人は逮捕されちゃうし、その人の子どもとゼインが暮らさなきゃいけなくて、火垂るの墓みたいだなと思いました。それでもゼインは金を稼ぐ術があったからどうにかなったけど、家から出なきゃいけない等のいろいろな問題があり、そこから鬱展開でした。クズ親のせいでひどい目に遭う子どもたちの話は、みていて辛くなりました。でも、親もあそこまで貧乏でなければ、子どもを売るなんてしないだろうし、貧困の悲しさ、社会の非道さもあるよなとかいろいろ考えてしまいました。出ている役者さんも、難民だったり、そういう境遇にいる子を使っているそうです。だからなのか、とてもリアリテイのある演技だったと思います。とても重い話だし、見ていてしんどいところはありますが、最終的には未来が開けたかなという感じで終わるのでハッピーエンドなんだと思います。いろいろ考えさせられるので、ぜひいろんな人に見てもらいたいです。