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ヘヴィーでタフ、革新的なブリストルサウンドのパイオニア
イギリスの港湾都市、ブリストルで生まれたヘヴィーでダークな音楽。
90年代に地元のシーンから登場したマッシヴ・アタックやポーティスヘッド、トリッキーらが一躍有名になり、ブリストルサウンドと呼ばれるようになりました。
また、HIP HOPとエレクトロニカを融合させ、実験的な音楽を作り出したことから、TRIP HOPとも呼ばれています。
このブリストルサウンドのパイオニア的存在であり、マッシヴ・アタックのプロデュースをしていたのがスミス&マイティです。
ブリストルにはジャマイカからの移民が持ち込んだレゲエやダブがあり、そこにHIP HOPのブレイクビーツが参入。
ジャズ、ファンク、ソウルなどのブラックミュージックや、ハウスやドラムンベースといったクラブミュージックも取り混ぜて、雑食ながら非常にスタイリッシュな音楽スタイルが出来上がります。
差別なく貪欲に様々なジャンルの音を吸収したスミス&マイティのサウンドにはタフな姿勢を感じさせられます。
ヘヴィーな低音の響きが底知れない深みを与え、まるで魂に錨を下ろすようにズッシリときます。
そしてそこには、パンクの国、イギリスらしい革新、反逆の精神も。
街の壁にスプレーでグラフィティーを描き、クラブに集まっていたストリートの人々の掲げる旗が見えるのです。