オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁

オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁のレビュー・評価・感想

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オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁
5

登山家のヒロインが強過ぎる

日中合作のこの作品、第一印象は地味ですが、かなりのアクション映画です。
ストーリーは機密文書を悪の手から守り、隊員を救おうとするものですが、ジアン・ユエシュン(配役:役所広司)や、シャオタイズ(配役:チャン・チンチュー)というタフなキャラクターは、何度も死にかけては復活し、悪役を倒してしまうあたり、少しやり過ぎの感もありますが、とても印象的です。
以前、洞窟の探検映画で、「サンクタム」という作品が有りましたが、次々に仲間が死んでいく絶望感が見ていて少し辛くなり、どことなく似ている気がします。しかし、こちらの方は壮大な自然を背景にしていて、爽快感が有り、死体のトラウマに会うことは多分ないと思います。
ラストでは仲間の登山家を助ける為、救援を呼び、シャオタイズは行方不明のまま消息を絶ってしまいますが、生き延びる為にかなりの犠牲を払ったのですから(ジアン・ユエシュンが悪役との壮絶な格闘の末、命懸けで彼女を救ったので)、なんとか助かっていて欲しいと思います。
この作品は、格闘シーンによるアクションが大半を占めているのですが、エベレストという自然の壮大さをもっとアピールすると、更に良い作品に仕上がったのでではないかと思います。