オール・セインツ / All Saints

オール・セインツ / All Saints

オール・セインツ(All Saints)とは、イギリス・ロンドン出身の4人組女性ポップ・グループである。メラニー・ブラット、シャズネイ・ルイス、ニコール・アップルトン、ナタリー・アップルトンの4人で構成され、1990年代のイギリス音楽シーンにおいて最も成功を収めたグループの一つとして知られる。
1993年に結成された前身グループでのメンバー交代を経て、1996年に4人体制が確立しロンドン・レコードと契約を締結した。1997年のデビュー・シングル「I Know Where It's At」のヒットに続き、2ndシングル「Never Ever」が全英1位を獲得し世界的な大ヒットを記録した。同曲はブリット・アワードで2部門を受賞し、同年に発表された1stアルバム『All Saints』も数百万枚を売り上げる大成功を収めた。その後も「Under the Bridge / Lady Marmalade」「Bootie Call」「Pure Shores」「Black Coffee」などの楽曲で全英シングルチャート1位を獲得し、ダンス・ポップとR&Bを融合させた独自のスタイルで確固たる地位を築いた。
メンバー間の摩擦により2001年に一時解散し、各自がソロ活動や別ユニットで活動した。2006年の再結成を経て、2014年にはライブ活動を軸として本格的に再始動した。2016年のアルバム『Red Flag』は全英3位を記録し復活を果たしたほか、2018年には5thアルバム『Testament』をリリースするなど、息の長い活動を展開している。

オール・セインツ / All Saintsのレビュー・評価・感想

オール・セインツ / All Saints
8

クールで爽やかなイギリスの女性ボーカルグループ

女性ボーカルグループとしては珍しく、非常にクールで爽やかな曲調が特徴のオール・セインツ。

イギリスのロンドンで結成され、1997年にデビューしました。
キラキラした派手さはあまりなく、そこまでポップではないにもかかわらず、ヒットを生み出し、90年代の主要グループとなります。
彼女たちの硬派で洗練された曲がそこまでの魅力を持っていたということでしょう。
また、セインツという言葉が聖人を表すように、困難の中から希望を見出そうとする歌が人々の心に響いたのかもしれません。

ファースト・アルバムの『All Saints』はヒップホップ・ソウルをアーバンに仕上げた傑作。
シングルカットされた「Never Ever」は祈るように響く、美しく力強い曲です。

そこからセカンドアルバムになると、エレクトリックなサウンドが主となり、ダンスミュージックとしての色が濃くなります。
タイトルは『Saints & Sinners』。
つまり聖人と罪人。
確かに心なしか、清廉なファーストアルバムと比べるとビターな印象に。
こちらは2000年のリリースで、シングル「Pure Shores」が圧倒的な人気を誇っています。
マドンナのプロデュースを手掛けたウィリアム・オービットがプロデュースをしており、まるで水の中にいるようなアンビエント・ミュージックはオール・セインツとぴったりの相性となりました。
また、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『ザ・ビーチ』のサウンド・トラックとしても起用されています。
同じくウィリアム・オービットがプロデュースしたシングル「Black Coffee」もエキゾチックで素敵です。

そこからしばらくの間、キャリアは低迷し、解散・再結成を繰り返しますが、2016年に『Red Flag』で復活。
メンバーが離婚を経験するなどして、様々なことを乗り越えてきた、大人の女性となって成熟した面が見られます。
時を経てもオール・セインツらしさは失われず、さらにパワーアップ。
クリアに強く響くドラムの音が毅然とした印象です。