男はつらいよ 寅次郎と殿様

男はつらいよ 寅次郎と殿様のレビュー・評価・感想

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男はつらいよ 寅次郎と殿様
10

寅さんが振り回されている

殿様がかなり時代遅れでした。たとえ、昔当主だったとしても、近所の人まであんな感じになるのかなって感じです。
まあ、面白いからいいのですが、違和感がありました。
寅さんはその殿様に気に入られていましたが、寅さんって丁寧語とかじゃないけど、基本お年寄りに優しいし、商売があるからとかいいながら、付き合ってくれるから、そりゃあ、気に入られるよなと思いました。
殿様に気に入られ、旅に出られないというオチもおもしろかったです。
今回のマドンナは、殿様の息子の未亡人です。
殿様はこのマドンナにそばに住んでほしくて、新しい亭主は寅さんがいいんじゃないかなどと言ってきます。
寅さんはいや、俺なんかとか言いながら、すっかりその気です。
でも、夫が生きてたときは結婚を反対されていて一緒に暮らしてないし、そんなこと言われても困りますよね。
殿様はちょっと世間知らずだなと思いました。
案の定、マドンナは殿様のところに戻るのは断り、そのうち求婚してくれている人と結婚すると寅さんに告げます。
寅さんの死に分かれた夫がいる女の人への恋心の話は深くて、切ないなと思いました。
男の人は基本やきもち焼きなのかもしれません。
全体的に寅さんが振り回されていておもしろかったです。

男はつらいよ 寅次郎と殿様
10

殿様のクセが強い

寅さんが大洲の殿様と言われている地元の名士のおじいちゃんと仲良くなって、彼の願い事を聞いてあげるという話です。このおじいちゃんがすごくて、今の時代の人とは思えないお殿様ぶりでおもしろいです。お付きの人も、寅さんがいるとお殿様が機嫌がいいから寅さんを頼っているし、そういうところも面白い作品だなと思います。でも、このお殿様の願いはひどいものだなと思います。いくら、愛息子の嫁だからって、息子も死んでいないのに、自分の近くに置きたいって、そりゃあ断られますよと思ってしまいます。最後は、寅さんが悲しがる殿様のそばにいてあげて、殿様がやっぱり寅さんを離してくれないというコミカルな感じで終わりました。いつも、みんなを困らせている寅さんが珍しく困っていて、面白いなと思います。ヒロインは、お殿様がそばに置きたいと言っていた殿様の息子の嫁です。とてもすらっとした綺麗な人で、真の強そうな人です。寅さんが好きなタイプかなと思いましたが、いかんさん殿様のクセが強すぎて、あまり印象にありません。ちよっと気の毒なヒロインかも知れませんね。大洲は大洲城があって、露店とか出ていて素敵な場所でした。行きたいなと思いました。やっぱ、寅さんの映画は観光映画としてもいいなと思いました。