ウトヤ島、7月22日

ウトヤ島、7月22日のレビュー・評価・感想

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ウトヤ島、7月22日
8

ワンカットの緊迫感

まず、72時間ワンカットというのがすごいなと思いました。なんか三谷幸喜さんのWOWOWのドラマでそういうのがあって、神谷さんがその大変さを語っていたし、本当にあった時間が題材ということで気になっていた作品でした。とてもおもしろかったです。ノルウェーの連続テロが題材なのですが、カメラワークが劇中の人の目線っぽくて、テロの起きた地域のザワザワというか、混乱を本当に体現しているようでした。サマーキャンプに参加していたらその島でテロが起きてという話で、緊迫感がすごかったです。犯人が誰なのかとかわからないし、もしかしたら大人数が関わってるのかもと思うと怖くてたまりません。そういうところがよく表現されていたと思います。ただ、やっぱりワンカットで続いている時間軸の話だけをするとなると、飽きてくることは否めないです。過去話とか、犯人側の話とか色々入れたらもっと長くてもいい映画がとれたかもなと思います。まあ、この映画の売りはそういうドラマチックなことじゃなくて、テロが起きたら現場はこんなに緊迫するよってことを伝えることなんだろうし、時間も長いと無理だと思って74分にしているのでしょう。私はちょっと飽きてしまいましたが、最後はびっくりしたし悲しくて考えさせられる映画でした。