男はつらいよ 寅次郎忘れな草

男はつらいよ 寅次郎忘れな草のレビュー・評価・感想

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男はつらいよ 寅次郎忘れな草
9

寅さんの女版

リリーさんが初めて登場する回です。
どさ回りで全国を旅していて、寅さんの女版みたいな人で、すごく素敵な人でした。
寅さんは、とらやに帰った時、よくいろんな話を身内のみんなにしてくれて、そこが寅さん映画の魅力だったりしますが、今回はリリーさんが結構いいことを言っていました。
惚れて惚れて惚れ抜いた、そんな恋がしたいなんて、とてもいい台詞です。
リリーさんは綺麗だし、いろんな人と付き合ってきただろうけど、それではだめで、自分が誰かに惚れてみたいというのはなかなか真理だなと思いました。
その点、寅さんは毎回、ほんとに女の人に惚れているから、幸せといえば幸せだなと思いました。
寅さんとリリーさんは、リリーさんが酔っ払ってとらやに来て喧嘩別れしてしまいます。
リリーさんも、そんなに酔うほど嫌なことがあって、いろいろ大変なんだなと思いました。
寅さんは今は夜中だからとか言って、リリーさんを制してましたが、言っていることは優しくて、俺が話聞いてやるからなとか言ってたのに、リリーさんはそれを冷静に聞けないほど、追い詰められていたのかなと思いました。
リリーさんが、別の人と結婚してしまい、残念だなと思いました。
でも、リリーさんが幸せならそれでもいいかもとも思った回でした。
リリーの夫役として毒蝮三太夫が出ていて、それもおもしろいキャスティングだなと思いました。

男はつらいよ 寅次郎忘れな草
10

リリーさん初登場

リリーさん、初登場の回です。リリーさんは寅さんにただ1人口答えできるヒロインで、女版寅さんという感じで素敵な人です。浅丘ルリ子といえばリリーさんという当たり役だったのではないでしょうか。本物の浅丘さんも男らしいところのある人だと三谷幸喜さんがラジオで言ってました。あとこの話は、ピアノ騒動の回でもあります。寅さんがさくらちゃんにおもちゃのピアノを買ってあげるというあれです。おもちゃでもらったら嬉しいし寅さんの妹思い溢れる行動なのに、社長さんひどいという感じです。こういういつもの喧嘩の場面も寅さん映画を見る上で楽しみな場面です。寅さんがしつこいときもあるし、寅さんが可哀想だなってときもあります。これは後者かなと思います。リリーさんとの仲は結局最後喧嘩してうまくいきませんでしたが、2人の仲の良さが良くわかる作品でもあります。最後リリーさんは寿司屋のおかみさんになってて、なかなかきっぷがいいし、よく似合ってたなと思ったのでその後別れてしまったとわかったときは結構ショックでした。その後、リリーさんは何度も寅さんシリーズに出てきます。やはりどこか、寅さんにはリリーさんがいなきゃという思いがファンにも製作陣にもあったのだと思います。