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後からじわりとくる
岸谷五朗さんと深田恭子さん主演のこの映画は見ている時はさほどワクワク感もなく見ていました。
なぜなら私の考えでは不倫というのは、男性が家庭を持っていて女性が独身の場合、泣きを見るのは女性であることが多いと思うので、現実味が無かったからです。
ストーリーの中では年齢が高いおじさんが、若い女性に落ちてゆくという設定で、渡部が秋葉と不倫をして結婚を考えたところで秋葉にふられてしまうというものでしたが、このパターンはリアルには少なそうなのであまり感情移入できませんでした。
ですが、どうして最後まで見てしまったのかと言うと殺人事件の犯人は果たして秋葉なのか?と言う一点だけがどうしても気になってしまったからです。
岸谷五朗さんの奥様役で木村多江さんが出演していましたが、私が思うにこのストーリーの90%ほどほぼ関わりがありません。
それなのにラストシーンに近づくにつれて、本当に「妻と言う女」は一筋縄ではいかないという事を感じざるをえません。
「浮気をされた薄い女」は怖い。
物語の中で少ししか出てこないのに、印象に残る存在感たるや恐怖なんです。
結果的に見終わった後で感じたことは、「浮気をされた奥さんは怖い」とだけの感想に。
本筋のストーリーは殺人事件の絡むものでしたので、その犯人は誰か?と言う事が解き明かされると、とたんに日常に戻り、渡部の今後の生活が地獄だと考えるとじわりとくるものでした。
エキサイティングして楽しめる映画ではないのに何でこんなに頭から離れないのかと調べたところ、原作は東野圭吾さんだったんですね。
オススメいたします。