王子が私をあきらめない!

王子が私をあきらめない!のレビュー・評価・感想

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王子が私をあきらめない!
7

ケタ違いの格差恋愛がうらやましい!

庶民的で地味な女子が学園の王子から溺愛されるという、とてもうらやましいストーリー。王子の初雪は何もかもがケタ違いのスペックを持つスーパー高校生で、麗しい美少年です。しかも、少女コミックの中の王子にありがちな俺様的な態度は全く持っておらず、誰に対しても優しく、思いやりの心を持っているところが好感度大。主人公の小梅をいじめたりすることもないので、安心して読むことができます。逆に言えば、S系な俺様キャラが好きな人には少し物足りないかもしれません。しかし、初雪の寛大さや、他の漫画に類を見ないスペックの高さには、クラクラするような眩しさを感じることができ、庶民の小梅との格差、それどころか、ハイレベルな学園の他生徒との格差が存分に描き出されています。

また、小梅の地味さも凄まじく、明らかに周りの生徒とは異なる雰囲気です。そんな小梅になぜ初雪が惚れたのか?というところですが、その理由となるエピソードも人間らしくて素敵です。

そしてこの漫画はギャグのセンスも抜群で、ぶっ飛んだ設定が笑わせてくれます。例えば、庶民女子の小梅がお金持ちの通う学園に入学した経緯は、小梅のおじいちゃんが、レアアースを掘り当てたことにより大金を手にしたためで、そのお金で小梅を一番良い学校に通わせたいと願ったからでした。また、小梅と初雪の出会いの場面は、女子トイレの個室で、初雪がひとりぼっちで便座に座って弁当を食べていたシーンであり、この作品の斜め上を行く発想は素晴らしいと思います。