デスゲーム漫画の黒幕殺人鬼の妹に転生して失敗した

デスゲーム漫画の黒幕殺人鬼の妹に転生して失敗したのレビュー・評価・感想

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デスゲーム漫画の黒幕殺人鬼の妹に転生して失敗した
8

多忙なブラコン

大まかな部分はタイトルが説明してくれている漫画で、主人公も同様です。
前世で読んでいたデスゲーム漫画に登場する黒幕であり殺人鬼、の妹が主人公。
作画担当の「ぺぷ」という漫画家さんが、同人誌活動をしている頃からファンだったので読み始めました。
恐らく本人の趣向だと推測していますが、今までは同人誌含めて所謂『逆ハーエンド』が多かったぺぷ先生の作品ですが、今回は原作者の先生が別にいるためか、やや違ったものになっています。
まだ1巻しか発売されていませんが、今までの作品に多かった要素の1つである『主人公がとにかく不遇(不幸)』というのはあまり変わってはいないのですが、早い時点で色んな異性のキャラクターがたくさん出てきて主人公に関わっていくというのは、今回は当たり前ですが無いです。
主人公の目的はとにかく『兄の凶行』を止める事です。
大好きな兄を『そちら側』に行かせないために主人公は、兄の殺人の好奇心を打ち消す『驚きの提供』(身体を張ったドッキリ)をしていきます。
兄は突然態度の変わった妹に動じる様子は見せず、『驚きの提供』による怪我やトラブルから助けたりするようなシーンが徐々に見えてきます。
けれど、それが優しさなのか打算的な意思によるものかは妹視点の話からは全く読めません。
1巻が妹視点で、2巻以降は兄視点が混ざっているようです。
兄に殺人を行わせないという緊張感があるストーリーですが、合間合間の妹の『驚きの提供』と、助けてくれた兄に笑顔になる主人公の可愛さがコントラストになっていて、これからとても良い作品になっていくのでは、と期待しています。
単なる女性向け転生モノ漫画ではなく、男性も十分に楽しめるストーリーになっていると思います。