桜姫華伝

桜姫華伝のレビュー・評価・感想

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桜姫華伝
10

種村有菜先生の美麗な絵で読む平安ファンタジー

2009年から2013年までりぼんで掲載されていた。全十二巻、50話。月のかぐや姫の孫である桜姫は婚約者の強引さを嫌って家出をします。桜姫は森で絶対見てはいけないと言われた月を見てしまうところから物語が始まります。主人公の桜姫、小さな桜姫の親友朝霧、忍者の琥珀、桜姫に似せてつくられた瑠璃条など自分の揺るぎない信念を突き通そうとする美しい女の子のキャラクターがたくさんいます。男性キャラクターも女性キャラほどではありませんがかっこよく、女性全般におススメです。桜姫とその兄である槐の確執で物語は盛り上がります。桜姫の周りの人達の過去も物語が進むにつれて明かされていき息つく間もなく物語が進みます。登場人物一人一人に命字(みことじ)が与えられており、命字は生まれた時に決められるその人の運命を一文字で表した文字です。その文字から主人公たちがどのような人生を歩んでいくか予想するのも楽しいです。命とはなにか生まれてきた意味とは何か自分は他の人の為になにができるか考えさせられる作品です。強く美しく戦う女性とそれを支えるイケメン勢の活躍を是非読んで欲しいですし、好きなキャラクターを見つけて応援しながら読むことも楽しいと思います。全ての年代の女性に読んで欲しい作品です。