永沢君

永沢君

『永沢君』(ながさわくん)とは、さくらももこによる日本の漫画作品である。『ビッグコミックスピリッツ』および『ビッグコミックスピリッツ21』(小学館)にて1993年1月から1995年5月まで連載された。全18話。その後も4コマ漫画や小説などが発表され、のちに単行本化や新装版の刊行が行われている。
物語は、人気作品『ちびまる子ちゃん』の登場キャラクターである永沢を主人公に据え、彼とその周囲の人々の中学校生活を描いている。舞台は清水市立桜中学校であり、時間軸は本編から6年後となる中学校3年生の時期にあたる。中学生男子の行動を視点に据え、青年誌での連載ならではのブラックユーモアや独自のギャグを交えた、『ちびまる子ちゃん』とは一味違う作風で展開されている。
2013年4月から9月にかけてTBSテレビにおいて実写のコントドラマとしてテレビドラマ化され、5分枠の帯番組として全101回が放送された。永沢君は劇団ひとりが演じている。

永沢君のレビュー・評価・感想

永沢君
8

すごくイヤなやつ!だから面白い

『ちびまる子ちゃん』のさくらももこが描いた、ちびまる子ちゃんのスピンオフ作品。
たくさんいるキャラクターの中でも明るいクラスの人気者ではなく、休み時間に教室の隅にいるような「永沢」にフォーカスを当てた漫画である。
永沢といえばたまねぎ頭で家が火事に遭い、卑怯者の藤木くんといつも一緒。
この漫画ではそんな彼のねじ曲がった性格がこれでもかと描かれている。
現実にいたらかなり敵を作りそうな人間性だが、その人間くささにどこか共感できる部分もあって笑ってしまう。
永沢に近い登場人物はもちろん、クラスのマドンナである城ヶ崎さんや不良の平井、根暗な野口さんなどクセの強いキャラたちとの学校生活が描かれており、それぞれの個性や内面が知れるのはスピンオフならでは。
とくに城ヶ崎さんは永沢に想いを寄せていて、汚いものに汚されたい変態的な願望を持っているのだが、永沢は彼女の気持ちに気づくはずもなく、世の中はうまくいかないものだ、という現実を突きつけられてしまう。
全体的にシュールな笑いが続き、1巻だけなのであっという間に読み終わってしまうのが残念。
人にオススメするのは躊躇してしまうが、とても気の合う友人とだけ共有したいような、そんな面白い漫画だった。