戦国小町苦労譚

戦国小町苦労譚のレビュー・評価・感想

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戦国小町苦労譚
8

「もしも戦国時代に現代農業の知識がもたらされたら」を気軽に楽しめる一作

同名のライトノベルのコミカライズ作品との事で、WEBで当作品を知ったので読んでみました。
「農業高校に通うごく普通の(?)女子高校生が、ひょんな事から戦国時代の尾張(愛知県)にタイムスリップしてしまい、戦国時代の情勢や作法に戸惑いつつも、農業を始めとした現代の知識や経験を元に、織田信長の元で富国に励んでいく。」
…という、よくあるタイムスリップ物ですが、同じ趣旨のコミックで「JIN−仁ー」が個人的に好きだったので、割とすんなり読んでいく事が出来ました。
一部、どうしてもご都合主義的展開になってしまう(たまたま現代の植物の種を持っていた!等)のは仕方ないのですが、
農業だけにとどまらず、住民票を元にした情報伝達システム、道路舗装、長弓・鉄砲に代わるクロスボウの開発、天下統一された後の人々の暮らしや身の振り方など、様々な分野で当時の常識を覆し、人々を驚かせていきます。
歴史に少しでも興味があったら、誰もが一度は思い浮かべる「もし、あの時〇〇だったら…」の一つとして、歴史考察など考えずに気軽に読める作品です。
こちらのコミック版を読んでみて、もしも気に入った場合は、ノベル版も読んでみるといいかもしれません。