odol

odolのレビュー・評価・感想

odol
10

このミュージシャンは抑えておきたい

現在の音楽市場は、そのほとんどがまるでナイトクラブで流すような楽曲か、アコースティックギターで同じ歌詞を何度も繰り返すだけの弾き語りの曲ばかりです。かの有名アーティスト、マドンナも最近の音楽シーンに苦言を呈しています。そんな業界と一線を画すようなアーティスト、明らかな違いを感じられるのが「odol」です。odolの楽曲はサカナクションのような個性的な部分もありますが、曲全体は悲しくも美しいものとなっています。「GREEN」という曲は、イントロ部分のノイズサウンドに度肝を抜かれ、ピアノとストリングスのサウンドが楽曲を綺麗で聞き心地の良いものにします。コロナ禍を憂い、まるで一人一人に救いの手を差し伸べるかのような歌詞、ひと際悲しさを引き立てます。そして「未来」という曲で今後の生き方を考えさせられます。こちらもピアノの旋律が悲しさと癒しをもたらし、曲の独特な間に寄り添うかのようなストリングスが聴き手を異次元へと運んでくれます。このアーティストを聴けば、きっとあなたの内にある優しい気持ち、誰かの為に強く生きていきたいという心持ちを改めて感じさせてくれるでしょう。近年はテレビCMの楽曲に起用されるなど今後活躍の場を広げること間違いなしです。