Rich Brian

Rich Brianのレビュー・評価・感想

New Review
Rich Brian
10

アジア人ラッパー!!

ここ数年、日本では変態紳士クラブ、rin音などhiphopの文化が流行しています。
一昔前はテレビにラッパーが出るなんてありえない時代でしたので、FNS歌謡祭やMステなど普通に出ていることに驚いています。
そんなhiphopですが、ルーツは多国籍な国アメリカ。
ざっくり説明すれば白人に差別されていた黒人が音楽で国に対する不満や差別についての現状を全世界に訴えかけたところからはじまります。
もちろん白人ラッパーもいて、今では物事に対する不平不満、考えてる事などをテーマにラップするラッパーがいます。
えー、前置きが長くなりましたが、今回紹介するラッパーはRich Brianですが、なんとインドネシアのラッパーです。
アジア圏のラッパーはアメリカのシーンだと馬鹿にされやすいんです。
例えば、猿の真似事や、ching chong(チンチョンはアメリカ人が聞いた中国語のイメージでアジア人は顔が似てるから全般的にアジア圏のラッパーなどが言われる差別用語)など言われます。差別から始まったのに笑。
最初の名前はrich chiggaだったんです。これは、china(アジア人を意味する)と黒人を差別する用語のniggaを掛け合わした"chigga"。名前もユーモアで自虐的な感じに最初釘付けになりました。
1999年生まれ、ラッパーだけでなく、お笑い芸人であるのも興味深いです。
ラッパーて言うとギャング、マフィアなど怖いイメージがありますが、見た目も特徴的な髪型(パイナップルみたい)で好青年て感じがします。
それでもラップをすれば英語でドスの効いた低い声でペラペラとこなす所がギャップで惚れてしまいます。
英語もYou Tubeでアメリカのラッパーdrakeのインタビュー動画をみて覚えたというのでやはり天才ているんだなとしみじみおもいます。
曲も音(トラック、ビート)も自分で作ってその上でラップするのでとてもクリエイティブな人物だなと憧れます。
そんなRich Brianですが、ついにSpotifyの hiphopランキング全世界視聴数第1位を獲りました。アジア人初の快挙です。これは、全アジア人にとっての希望ではないでしょうか?凄すぎます。
また、アジアのhiphop団体の"88rising"にも所属しており、なかでも、『midsummer madness』がオススメです。
個人的には、『glow like dad』が好きで儚いメロディーにリズム感のあるラップがとても心地よいです。
さらに、ダサい服にダサいサングラスをかけて(アメリカからしたら、アジアの人はダサい、遅れてると思う人もいるようです)超カッコいいラップをする事で全世界の人を惹きつけた曲といっても過言ではないです。
私自身もビート、トラックなどをつくるのですが、彼のパワフルな行動や実績を見てまだ自分もやれるなと活気づけさせてくれた人物です。
なんか、元気ないなぁや、最近の音楽に飽きてきたと感じてきたら、一度聴いてみてはいかがでしょうか??