デジタル・デビル・ストーリー
『デジタル・デビル・ストーリー』(Digital Devil Story)とは、西谷史による伝奇SF小説シリーズである。イラストはアニメーターの北爪宏幸が担当している。
1986年3月に徳間書店の1作目『デジタル・デビル・ストーリー 女神転生』がアニメージュ文庫より刊行されて以降、全3作からなる本編シリーズと、その4年後を描く全6作の『新デジタル・デビル・ストーリー』が展開された。シリーズ全体の累計売上は80万部を超え、アニメージュ文庫の刊行終了に伴い一度は絶版となったものの、のちに携帯電話向けのデジタルノベル配信や大幅な加筆修正を経た愛蔵版の復刊が行われている。著者が東芝勤務時代に抱いた「オンラインで恐ろしいものを送る」という発想を起点に、コンピュータ理論と魔術理論を結びつけることで、ネットを介して広まる悪魔召喚という独創的な世界観が構築された。また、書籍の刊行に合わせてメディアミックス企画が展開され、OVAやPCゲーム、ナムコから発売されたファミリーコンピュータ用ゲームなどが制作され、特にゲーム版はのちの『女神転生シリーズ』へと発展する契機となった。
物語は、インターネットが一般に普及する前の1980年代後半を舞台にしている。私立十聖高校に通う天才プログラマー・中島朱実(なかじま あけみ)は、その優れた才能と美貌を持ちながらも孤立しがちだった。彼はコンピュータ理論と魔術理論の類似性に着目し、ひそかに「悪魔召喚プログラム」の開発を進めていた。ある日、朱実へ好意を寄せながらも拒絶されたことで逆恨みした女子生徒の策略により、空手部主将から理不尽な暴行を受ける。激しい私怨に駆られた朱実は、ついにプログラムを稼動させ、悪魔を召喚して復讐を果たしてしまう。数ヶ月後、朱実のクラスに白鷺弓子(しらさぎ ゆみこ)という少女が転入してくる。前世からの深い因縁を持つ二人だったが、当初は互いにそれを知る由もなかった。好奇心から朱実の行動を追う弓子の目の前で、悪魔「ロキ」降臨の儀式が執り行われ、ロキは報酬として女の生贄を要求する。やがて次の生贄に弓子が選ばれてしまったことで、朱実は葛藤を抱えながらも運命の歯車に巻き込まれていくこととなる。
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