湾岸ミッドナイト / 湾岸MIDNIGHT

湾岸ミッドナイト / 湾岸MIDNIGHT

『湾岸ミッドナイト』とは、楠みちはるによる日本の漫画作品である。当初、小学館の『ビッグコミックスピリッツ』で1990年に不定期連載が開始されたが、編集部との意見の相違により数回で終了した。その後、講談社の『週刊ヤングマガジン』へ移籍し、1991年から本格的な連載を再開。1999年度には第23回講談社漫画賞一般部門を受賞し、2008年まで連載された。その後も続編シリーズとして『湾岸ミッドナイト C1ランナー』、『銀灰のスピードスター』、『首都高SPL』が発表され、シリーズ全体で20年以上に及ぶ長期連載となった。単行本は全42巻。
物語の主軸となるのは、主人公の朝倉アキオ(あさくら アキオ)が駆る日産・フェアレディZのS30型、通称「悪魔のZ」である。首都高速道路を舞台に、この魔性の車に魅入られ、自らが狂っていると自覚しながらもバトル挑んでいく挑戦者たちの人間模様や生き様が描かれる。作中では改造車が多く扱われるものの、実在のチューニングメーカーやパーツに関する具体的な解説はあえて描かれず、人間ドラマや疾走感が重視されているのが特徴である。また、作中には同姓同名の人物が複数登場するなど独自の群像劇が展開される。
メディアミックスも盛んに行われており、オリジナルビデオや劇場版の実写映画をはじめ、テレビアニメや数多くのゲーム作品が制作された。2009年には「悪魔のZ編」をベースにした実写映画『湾岸ミッドナイト THE MOVIE』が全国ロードショーされ、一部の登場人物や設定を変更しながらも、原作の持つ熱い公道バトルの世界観が映像化された。長年にわたり多くの自動車ファンや漫画ファンの心を掴み続ける、日本のモータースポーツ漫画を代表する作品である。

湾岸ミッドナイト / 湾岸MIDNIGHTのレビュー・評価・感想

湾岸ミッドナイト / 湾岸MIDNIGHT
8

最高速度300kmの世界

首都高を舞台に繰り広げられる最高速バトル、車のチューニングの深さ、伝説の悪魔のZに魅せられた男たちの間で繰り広げられるヒューマンストーリー。私の心を揺さぶる最高速ランナーとチューナーのセリフはたまりません。
主人公アキオは高校浪人3年生。彼はある日、解体屋に積み上げられた旧式のフェアレディℤ(S30)に強烈なインパクトを受けて買い取る。ところがその車はオーナーが変わるたびに事故を起こす危ない車であった。アキオ前のオーナーは同姓同名の若者でその車が事故を起こした時に亡くなっていたのである。
突然、彼の前にその亡くなった若者の友人が現れる。彼こそがアキオの長きにわたるライバルとなる嶋。
彼は黒いポルシェをあやつり、ブラックバード(黒い怪鳥)恐れらている最高速ランナーであった。彼はアキオに「もうその車に乗ってはいけない」と強く警告する。ブラックバードの彼女の兄は亡くなった「アキオ」であり、親友であったのだ。
しかし、その悪魔のZに魅せらたアキオはその警告に従わず、自分が乗るべき運命の車だとして譲らない。そして、数日後に嶋の恐れは的中し、亡くなった彼が事故を起こした同じ首都高の壁に激突し車は大破してしまった。アキオは何とか軽傷で済んだものの不吉な予感は漂い続ける。しかしアキオはその悪魔のZにこだわり続けて、その車と共に再び首都高に現れる。