AVENGER / アヴェンジャー

AVENGER / アヴェンジャーのレビュー・評価・感想

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AVENGER / アヴェンジャー
10

終わりゆく火星が舞台の格闘アニメ(*万人受けはしません)音楽担当はアリプロジェクト!

『AVENGER』は万人受けはしませんが、音楽アーティストALIPROJECTの曲やBGMが好きな方や、終わりゆく世界の雰囲気が好きな方にお勧めです!監督が真下耕一という方で、音楽をメインにした長いシーンがあったりします。
ALIPROJECTをあまり知らない人にも多く人気がある、厨二病的な曲『月蝕グランギニョル』がオープニングです。
舞台は火星です。火星を地球のような環境に近付けるようテラフォーミングを行い、地球に住めなくなった時のために人類は新しい道を模索していました。
テラフォーミングを行ったとは言っても問題が多く、また、原因は不明ですが新しく子供も生まれないという状況が続いていました。地球から脱出した人々は火星と月にいて、月に行った人達は火星の環境が整うのをコールドスリープ(冷凍状態で睡眠し続ける)という形で待っていました。
ある時、使節団が月から火星に向けて飛んで行きましたが、火星の主導者は「火星にそんな余裕は無い」として、月の使節団を撃墜します。その生き残りが、主人公、レイラ・アシュレイです。

AVENGERという英単語の意味は“復讐者”で、月の民の復讐を果たすため、火星の支配者ヴォルクを倒すべく旅をしています。
火星は昔のオリエント地方をモチーフにしており、ギリシャのような都市(ポリス)がポツポツと存在し、それぞれ自治しています。そして、その外の暮らしづらい荒野に住んでいる人たちはバルバロイと呼ばれます。
この世界では「強い者が支配する」という考えなので、代表党首選という1vs1のバトルで生き残った者がポリスの主導者になります。この作品は火星が舞台なので重力が低くアクロバティックな戦闘になります。
また、この世界にはアンドロイドが登場し、主人公はネイというアンドロイドを拾い、他にはスピーディという自称ドールブリーダー(ドールのメンテナンスをする人)が付いてきたりします。
その他の設定としては、火星を治める人達はいわゆる特別な人造人間(オリジナルダズンと呼ばれている)で、整備がある限り半永久的に生き延びることが出来ます。

楽曲は全て『Avenger O.S.T』というアルバムに収録されていますが、『月蝕グランギニョル』、『少女殉血』、『未來のイヴ』、『Mother』、『地獄の季節』などがあり、どれもおすすめです。私としては『トロンプイユ迷宮』(トロンプイユとは写し絵の意味)がとても格好いい曲だと思います。
ALIPROJECTが好き、音楽や世界観が好きという方はぜひご覧ください!