イチケイのカラス

イチケイのカラス

『イチケイのカラス』とは、浅見理都(あさみりと)による裁判官を主人公とした日本のリーガル漫画。『モーニング』で2018年から連載された。主人公・坂間は、武蔵野地方裁判所第一刑事部、通称「イチケイ」に配属される。そこで型破りな判事・入間みちおに出会う。入間は「ただ裁判官は判決を下すのみ」と思っている坂間とは違い、実際の事件現場を訪れたり、気になることは徹底的に検証したりするタイプだった。被告人の人生まで考える入間と関わるうちに、坂間も裁判官として、そして人として成長していくヒューマンリーガル作品。

イチケイのカラスのレビュー・評価・感想

イチケイのカラス
5

お家で見るので十分

2023年1月公開の映画です。ドラマが面白く映画化にも期待していました。
ただ映画にするほどの内容ではなく、2時間ドラマでも良いかなと思いました。話の筋としては今回映画の中で扱われたように、地元の人が地元を愛するが故に、誤った方向に行くことも十分想定されるので、納得感もありました。
それが故に、映画ならではのスケール感などが生かされていませんでした。
ロケ地の風光明媚さを引き立てるようなこともありませんでしたし、大画面で見る迫力あるシーンがあったわけでもありませんでした。
話の内容展開自体はハラハラドキドキさせるというよりは、誰が黒幕かを考えるような展開でしたし、そこまで大きな裏切りなどもありませんでした。
途中刑事事件から民事事件に切り替わってしまったこともあり、「イチケイ」はどこへいったのかと思いました。

ドラマが当たったからといって映画化をすれば良いわけではなく、映画化するにはそれなりの理由であったり内容を視聴者は期待しますので、その辺りの期待値調整をぜひ事前にするか、「これは映画館で見るべき内容だった!」と思えるようなストーリー展開だともっと多くの人が映画館で見ようと思ったり、映画館を初めて経験される方も多くなるのではと考えます。

イチケイのカラス
10

真実が見えるまで裁判をやめない裁判官の話

裁判に参加することは、皆さんの人生の中で何度あるでしょうか?
メディアを通して傍聴することはあっても、裁判に参加するという経験は、人生に1度あるかどうかという確率です。
そんな裁判を舞台にしたドラマが「イチケイのカラス」です。

主人公は竹野内豊さん演じる入間みちおで、刑事事件を担当する裁判官です。
入間は「この事件は、このくらいの求刑が妥当だろう」「検察が調べたことと異なることを言っているけど、後には引けない」など、こういった固定概念や自分の立場を守りたい気持ちに負けることなく”真実”を追求していきます。

そして、一番の見どころは裁判途中で入間が立ち上がり、「職権を使います!裁判所主導で捜査を行います」という入間タイムに入ることです。
「おー、今回もきたぞ!」とワクワク感が増す、毎回の大事なキーになる場面です。
検察などが調査したものをそのまま全て鵜呑みにするのではなく、自分の中に疑問が生じたらとことん納得するまで調べていきます。

第1話では、傷害事件の裏にある、被害者から被告人に対しての嘘を見抜き、傷害事件に至ってしまった経緯を明らかにしました。
続く第2話では、虐待容疑で逮捕された母親の「私はやっていない」という主張をただ1人入間だけが聞き入れ、再度捜査を行いました。
その結果、母親は無罪であることが証明され、母親は子供の元へ帰ることができました。

このように、世間の流れや、それぞれの主張や意見に屈することなく、”真実はなんなのか?”ということだけに着目して裁判を進めていき、真実を見つけて解決します。
もし、自分が裁判を受けることになったら、入間に裁判官になってほしいと、心から思えます。
人の気持ちに寄り添って、心と心で会話をしてくれる入間の姿は、見ている人の心をとてもあたたかい気持ちにしてくれます。

そんな入間が活躍する「イチケイのカラス」は、最近ストレスが溜まって、気持ちが疲れているなと感じる人にはとてもオススメな作品となっています。
心温まるだけではなく、毎回様々なところに物語の真実の伏線が隠されており、サスペンスやミステリー好きにもオススメできるドラマです。

是非一度視聴してみて下さい!
ここまで読んでいただきありがとうございました。